旅行に出発する前に風邪を引いた天。
どうにも咳が止まんなくて夜も眠れないから、気持ちも落ち込みがちでうつろな目でぼーとしてることが多くてさ、腹筋の使い過ぎで背筋が伸びなくていつもより3割増くらいの猫背でさ、寝不足ですぐに疲れちゃって、足をしゅかしゅか引きずるように歩くしさ、もとからのアトピーにアセモもプラスで、始終あちこちぼりぼり掻いちゃうしさ、鼻水もとまらなくてじゅるじゅるずこずこしてるしでさ。ああ、あとは、ぐらぐらの歯がどうじても気になって仕方がないからって、ずううううと、口に指を入れて触りたくってるしさ。
いやはや。ふだんの天と比べても、いかにも元気がなさそうで見栄えの悪いことこの上なかった。
でも、しようがないの。そういう息子なんだもん。見せびらかすために子どもを育ててるんじゃないんだもん。それに、今はとくに体調が悪いんだもんね〜、と思って受け入れるほかない。
わたしは天のかあさんなんだから。どんなにパッとしないときにも、見栄も体裁もなく、天を守ってやんなきゃ。
それでなくても、わたしは天に関して夫や親族から、「薬の使い過ぎ、薬に頼り過ぎ、薬漬けにしてる」なんてな批判をよく受けるのだが、「だって天はわたしに似てアレルギー体質で生まれてきちゃったんだからしょうがないじゃん」と心の中でだけ思って、もう、全面的に知らんぷりすることにしてる。治療を受けさせて面倒を見ているのはわたしなんだもん、と開きなおる。
だけど、旅行中でも病院をちょっと受診して、ホクナリンテープと咳止めの薬でも出してもらうと違うんだろうに、と思っても、とくに夫系の家族は病院や薬が嫌いで「病気は自然治癒力と気力で治せ」というタイプなので、天が丸まってげほげほ咳き込んで苦しむ夜中に、背中や胸をさすってやるくらいしかできなかった。
で、今日になってもまだ天の咳は止まらなくて、ちょうど
スプデルもなくなってたから、かかりつけの耳鼻科を受診すると、
『滲出性中耳炎』になってるとのことだった。
はああああ。きみってまったく、きみってほんとに、難儀で難治な病気になるもんだ…、と、思ったものの、それは言わず、そういえば天は近頃、呼ばれても返事しないとって叱られる回数が多かったようだけど、聞こえにくくなってたのか、そうかそうか、なるほどね、と納得する。
治療の過程ではまず、鼻水をすすらないことが大事なんだそうだけど、まだ、
天は、鼻がかめないのだ。
調べてみると鼻水を出すのにも、スチーム吸入器で鼻をあっためると鼻水が出しやすくなるのだそうだ。これ↓ならウチにもあるけど、咳の治療にしか使ったことなかった。
さて。またがんばろう。だいじょうぶ。きっと治るよ。