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灰谷 健次郎
あかね書房
¥ 1,470
(1981-01)
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朝自習の時間の読み聞かせ。今日は天のクラス。
昨晩から、風邪引きかけてるんやろか。寒気がしてだるかった。一夜明けたら声が出ないかもしれないと思って、選本に、えらい時間がかかった。
今日は、朝起きたときからつば飲み込むにも喉が痛かった。
朝ごはん食べてるうちに喉の痛いのは治ったけど、今度は鼻水が出始めた。
いかん。いかん。こんなにテンション低いときにはしっとり読もうと思って、『だれもしらない』を読むことに決定。
教室に入ると、いつもよりも、ざわついた雰囲気だった。念のために、軽く読める話も持ってたんだけど、やはり、こっちが読みたいな、と思って、読み始める。
しかし、いかん。鼻が詰まってると、いつものように声が遠くに跳ばない。読み手に元気がないと、きっとすぐに子どもたちにバレちゃうんだよなあ。あちこちで私語が始まってしまう。
まあ、いいや。最低3人のこころには届けようと思って、ゆっくり読んだ。200メートル歩くのに40分かかるまりこちゃんの話は、全部読むのに、20分きっかりかかった。ていねいで、からっとした内容だ。
聞いてくれてたなら、ちゃんとまりこちゃんのことが、よくわかる。
5人くらいには届いたかな、と思う。
○
帰り道、読み聞かせのメンバーさんから、掘りたてのにんじんをいただく。彼女のお宅では一家で農業に取り組んでらっしゃるのだが、この、忙しい時期にも時間を割いて、読み聞かせにきてくださったのだった。
夜ごはんに、そのにんじんを生で二本食べた。あまくて、みずみずしくて、ぱりぱりで、うまかった。きっと、風邪も吹っ飛ぶはず。